宮下奈都『とりあえずウミガメのスープを仕込もう。』扶桑社
ゆっくりと木洩れ日の下で歩いているような本。
生きていくこと。暮らしていくこと。それらが詰まった、宝物のような本だった。
ひと口ひと口が、料理のひと品ひと品が、今の自分を作り上げていく。
手をかけ、命をいただくこと。使う鍋ひとつにも、それを食べる自分や家族の姿が刻まれていく。
好きなものを好きなように作って、食べていい。空を見上げながら、好きなことを好きなようにしながら胸を張って生きていい。
当たり前のそのことを、お皿に乗せてそっと目の前に差し出すように教えてくれた。
大切に想うひとにこの本を贈りたい。
この本に流れる幸せな時間を、ぜひ感じてほしい。
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宮下奈都『とりあえずウミガメのスープを仕込もう。』扶桑社
978-4-594-07983-3