日々の徒然

ごはんと旅と、本と犬と。現在バンコク在住。

斉木香津『幻霙』双葉文庫

確固たる意思を持って生きる、とはつまりどういうことだろう。


時に流されながらそれなりに。その時その時にいいと思える道を。

それもまた間違っていない生き方なのに、気が付けば迷走の中取り返しがつかないところを進んでいる。


正しい解答なんてどこにもないはずなのに、自分以外の人々は正解の道を歩んでいるような疎外感と焦り。それは誰でも持っている感情じゃないだろうか。
誰と一緒にいても一人の孤独感に苛まれ、けれど人の目に映る自分が気になってしかたがない。


息をしているだけではなく本当に「生きている」生き方を、人はどうやって見つけられるのだろう。

 

 

斉木香津『幻霙』双葉文庫

978-4-575-52081-1

http://www.futabasha.co.jp/booksdb/smp/book/bookview/978-4-575-52081-1.html?&mode=3