日々の徒然

ごはんと旅と、本と犬と。現在バンコク在住。

椰月美智子『緑のなかで』 光文社

同じように毎日を過ごし同じように人生の途中途中で悩む人がどれだけの数いるとしても、自分の道は自分だけの道だ。
双子でも友達でも誰にも似ていない、自分で決めて進まなければならない道だ。
素直に思いを表に出せない登場人物たちの姿に、自分や友人や、たくさんの顔が重なって見えた。


自分の道は、自分が開拓しなくてはならない。でもどの方向に歩を進めるかを決める時、同じように悩みながら進んでいる両親や友人や、自分自身以外の存在は、間違いなく必要な指針であり応援であり、大切な道しるべだ。そんなことを感じながらページを繰った。

 

 椰月美智子『緑のなかで』 光文社

978-4-334-91240-6

緑のなかで 椰月美智子 | フィクション、文芸 | 光文社